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マズローの欲求5段階とチクセントミハイのフロー理論の共通性

マズローの欲求5段階

マズローの欲求階層説と言えば、ピラミッドの図が有名で、それぞれ

  • 生理的欲求
  • 安全の欲求
  • 所属と愛の欲求
  • 承認欲求
  • 自己実現の欲求

の5段階ある、というやつです。

最近マズローについて調べる事があり、ざっくりとした理解しかしてなかったので一部誤解をしていたなあと思った事があったので、ちょっと記録に残しておこうと思います

自己実現の欲求って、貢献欲求みたいなものだと思っていたが微妙に違った

なんとなーくの理解で、今まで以下のように理解していたんですが、微妙に違いました

  • 生理的欲求:食欲など本能的欲求
  • 安全の欲求:危険にさらされたくないという欲求
  • 所属と愛の欲求:愛されたい、居場所がほしいという欲求
  • 承認欲求:誰かに褒められたいという欲求←ちょい違った
  • 自己実現の欲求:社会に貢献したいという欲求←ちょい違った

承認欲求と自己実現の欲求に関して、微妙な誤解をしていた事がわかりました。

承認欲求は、他者からの評価だけではない

承認欲求について、単純に周囲からの評価がほしい、という欲求だと思っていたのですが、この欲求には「自信をもちたい」という感じの欲求も含まれていると知りました。

自分の自尊心を満たせるだけの自分でありたいというのも、この承認欲求に当てはまるそうです。

自己実現の欲求は単純に社会に貢献したいとか誰かのために何かしたいというものではない

自己実現の欲求について、利己を克服して利他の意識に目覚めるくらいに考えていたんですが、割と違いました。

自己実現は、「自分の良さを活かしたい、その良さをより高めたい、それを通して周囲にも貢献したい」というような、ちょっと複雑な要素のあるものらしいです。

絵が上手い人が、もっと絵をうまくなりたい、その能力を活かして誰かに希望を与えられる絵を描きたいと思うとか、

足が速い人が、もっと速く走りたい、オリンピックに出たい、応援してくれる人に結果で応えたいと思うとか

プログラミング技術に長けた人が、もっと技術力を磨きたい、その技術を使って多くの人の役にたつものを作りたいと思うとか

そんな感じの欲求らしいです。 だから、「この仕事が完遂すればこれだけの人が救われるんだ!」とか言っても、「自分のやりたいこととは違う」みたいなことが起きるのかもしれません。自己実現の欲求が単純な利他の欲求であれば、上記の話で大半は「それは凄い、やりたい!」となってくれるはずですが現実そんなんならないですもんね

マズローの欲求階層説には6段階目がある

マズローは実は自己実現の欲求の中で、さらに高度なものとして至高体験というものを記していました。

これはのちにチクセントミハイが提唱する「フロー理論」と非常によく似ていて、時間も忘れて没頭、集中するような体験を言うと書いてありました。

自分の良さを活かしてさらに高めたいという欲求をもち、そこに物凄い集中力で没頭するという至高体験にまで到達する人がいると書かれています。

自己実現についての調査

マズロー自己実現という概念の調査を、マズローの考える自己実現をしている人たち、そこまでではないが優秀な人たち、などの調査をすることで行ったらしいです。

自己実現する人の共通項を見出したいが、自己実現できている人は稀有な存在だから調査が難しい」みたいなことも書いてありました。

その中でマズローは以下のような特徴を見出すのですが

(現実を正しく見、これと快的につきあってゆくことができる/自己や他人、自然をありのままに受け容れることができる/自発的で、純粋、自然である/自己中心ではなく問題中心の生き方をする/すすんで孤独になり、プライバシーを求める/自律的で、文化や環境から独立していること/つねに変わらぬ斬新な鑑賞眼をもつ/至高体験を体験すること/豊かな社会感情をもつ/自己実現の顕著に認められる対人関係が作られる/民主的な性格構造をもっている/善と悪、手段と目的との間に識別が明確である/哲学的で敵意のないユーモアの感覚をもつ/豊かな創造性が認められること/特定の文化から超越していること)

自己実現をする人たちは、物事を多面的に捉えられる人が多い、というのも書いてありました。

人間、何事も自分の視点からだけ捉えてしまうと、意思決定も歪んだものになってしまうと思うのですが、やはり多面的に捉える能力を持った人たちは、どんな時代でも自己実現を果たしていくものなのかもしれません。

おわり