テキトウ組織論・KYチーム開発

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中原 淳「駆け出しマネジャーの成長論」を読んだ

駆け出しマネジャーの成長論

まさに自分も駆け出しマネジャーということで読んでみた。 特に第4章「成果を挙げるため、何を為すべきか」が面白かった

だいたいの書いてあること

全6章からなり、

  • 第1章:マネジャーとは何か?
  • 第2章:プレイヤーからの移行期を襲う5つの環境変化
  • 第3章:マネジャーになった日ー揺れる感情、7つの挑戦課題
  • 第4章:成果を挙げるため、何を為すべきかーリフレクションとアクション・テイキング
  • 第5章:マネジャーの躍進のため、会社・組織にできること
  • 第6章:<座談会>生の声で語られる「マネジャーの現実」

という章だてになっている。

プレイヤーから突然マネジャーになると、やることがガラッと変わり 「他者を通じて何かを成し遂げる」ことが求められる

そのために乗り越えなければならない挑戦課題が7つあって、どうそれを乗り越えるべきかというのが 第4章に書かれている。

ちなみに立教大学教授である著者の研究結果や、他の研究結果などをベースにしているので、学問的に書かれている本だと言って良さそうである。

第4章のサマリ

自分の備忘も兼ねて、第4章だけでも軽く書き留めておこうと思う。

挑戦課題①部下育成

まずは困難は分割せよということで、対象を絞れということが書いてある。

つまり部下の中で誰を育成するのか。

自分のリソースも限定的で、仕事自体も限定的であれば、特定の部下にそれを投下せざるを得ないという感じのことが書いてある

優先順位を決めて徐々に全員を育成できればいいのだ、と書いてあって、決して誰かを切り捨てろということではないらしい。 またただ仕事ができる部下にリソースを投下すればいいわけではなく、それぞれどんな特徴を持った人間なのか見極めながらやることが大事ということも書いてあった。

次にどんな経験をさせるのか、つまりどんな仕事を任せるべきかと書いてあり、ここで書いてあることは要はフローに入れるような難易度の仕事を渡すようにしようということであった。

そしてそのためには仕事の意義などの納得も必要だよとか、うまくいかなかった時にちゃんと振り返ってもらうことが必要だよと言ったことが書いてあった。

また環境も大事で、部下の成長を促せるような環境を作ってあげようというようなことも書かれていた。マネジャーだけでなく、先輩後輩同僚などなど多方面から協力が得られ、成長に必要な要素がもらえるような環境を整えてあげられると良いと書いてある。

これは個人的にも、普段の仕事以外にも特定のPJを経験したりすると学びが深まったりするという経験があるので納得感があった

挑戦課題②目標咀嚼

これは単純に言えば会社の目標を咀嚼して部下に伝えましょうということ。

翻訳機として機能し、部下がモチベーションを感じられるように眼前の仕事の意味づけをしてあげるとか、目標に納得してもらうとか言ったことである。

そしてそのような翻訳をストーリーを持たせてかつ繰り返し少しづつ変えながら語りかけていくということが求められるという。

挑戦課題③政治交渉

ここでの交渉相手は、マネジャーの上長だったり、他部門だったりという話が書かれていた。

相手の立場で考えて、ロジックを作っていくことで交渉を進めていくとか、交渉の前にまず良い関係を作っておくとか、 当たり前と言えば当たり前だがなかなかできないよね、確かに。という話であった

挑戦課題④多様な人材活用

ここで書かれていたのは「年上の部下」とか「非正規雇用の方」「外国人の方」などをどう活かしていくのかという話題だった

キーワードとしては「リスペクト」「役割として話す」「パワーバランスを利用する」と言ったところ。

部下であってもリスペクトして接することで、協力を得やすくなるとか、とは言え役割、立場として毅然として話すことが大事とか、どうしても非協力的な場合には周りに味方をつけて、パワーバランスを利用して言うことを聞いてもらうとか。

また中途採用の方に関して、「境界を探る」「アンラーン」「職場に溶け込ませる」と言ったキーワードも(外国人に関しても同様)。どこまでできて、どこからできないのかと言うボーダーを理解するとか、前職までのやり方で今の職場に合わないものはアンラーン(学習棄却)してもらうとか、職場に他にも味方ができるようサポートするとか言ったことが書かれていた

挑戦課題⑤意思決定

部下からの情報を手に入れようとか、マネジャーのしなければいけない意思決定は大抵グレーゾーンだとか、迅速に意思決定ができるわけではなくて、常に考えてるから迅速に見えるのだとか、そう言ったことが書かれていた

挑戦課題⑥マインド維持

ここで書かれていたのは、マネジャー自身のマインドをどう維持するかと言うこと。サポートしてくれる人脈が重要だとか、振り返りを促してくれる人を作ろうとか、励ましてくれる人も必要とか、そう言ったことが書かれていました

挑戦課題⑦プレマネバランス

プレマネバランスとは、最近はプレイングマネジャーが多いので、そのバランスをどう取るかと言う課題。マネジメントに十分な時間を取れているか?などを確認しようと言う感じ。他人に任せられるものがないか、サポート付きでならどうかなど、どう業務を整理すべきかと言うことが書いてありました

おわりに

人材育成のところには興味があるので、他の本も読んでみたいと思いました

おわり