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ロバート・キーガンの「なぜ人と組織は変われないのか」を読んだ

ロバート・キーガンの「なぜ人と組織は変われないのか」の書評と感想

だいぶ前に読んだんですが、そういえばブログにまとめてなかったなーと思い。

あと、最近起きるのがめんどくてw ファーウェイのスマートウォッチは「もうちょっと早く寝た方がいいよ」って言ってくれてるんだけどなんで俺は変われないんやっ!!?って考えた時にふとこの本の事を思い出したってのもありますw

人間は頭が良すぎて言い訳がうますぎる

でも、だって、どうせ、なんで、とか言い訳がうますぎるんですよね人間。でも子供が寝た後しかゆっくりできる時間ないし、だって帰るの遅いし、どうせ早く寝ても体調とか言うほど変わらないでしょ、とかとか…

ロバート・キーガンの「なぜ人と組織は変われないのか」で取り上げてる話題はもうちょっと高度な話題なんですけど、免疫マップとか裏の目的とかを考えると、頭が良すぎて言い訳うますぎる問題と言ってもいいのかもなとか思うわけです

「なぜ人と組織は変われないのか」書評

前置きはこのくらいにして、「なぜ人と組織は変われないのか」にどんなことが書いてあるのかざっくりまとめてみようかと思います

免疫反応と裏の目的

人間は他人の事だとよく見えるものですが、「あの人xxx改善した方がいいのになんで変わらないんだろう」と思うことってありますよね。

このとき、誰かが「xxx改善した方がいいですよ」って言ったとしてもだいたい変わらないと思いますが、それはこの言葉に対して免疫的に反応し、裏の目的を達成し続けようとするから人は変われないんだ、というような話です。

ちょっと具体的にすると、いつもダメ男とばかり付き合うA子さん、友達に「もっとちゃんとした人選んだ方がいいよ」と言われ、「そうなんだよね〜」と言うものの、新しい恋人もやはりいわゆるダメ男。実はA子さん、不満を漏らしつつも「ダメな男をかいがいしく世話する自分」に無意識的な心地よさを感じていて、この「裏の目的」を達成するためにいつもダメ男を選んでしまう。とか

いつも周りの意見を聞かず、自分なりの考えで仕事を進めては周囲と衝突するB男さん。「もっと周りと協力しよう」と言われ、意見交換のMTGをしてはみたものの、周りから出た意見に対しツッコミやダメ出しばかり。やがて周りも意見を出しても聞いてくれないしと意見を出さなくなり「みんな大した意見も出さないし最近は発言すらない。やはり私が考えるしかない」とB男さん。B男さんは「意見が取り入れられた人が偉い」「発言力がある人が成功者だ」「周りの人の意見が採用されたら自分の評価が下がる」といった価値観で免疫的に反応してしまう。とか。

この免疫反応と裏の目的を回避するために、自分にどんな免疫マップが存在し、どんな裏の目的を持っているかをまず理解することが大事だと書かれています。

ではどうやって改善していくのか

「なぜ人と組織は変われないのか」では、変われない理由を示すだけでなく、ではどうやって変わっていけばいいのかについても書いていました。

例えば免疫マップを作成するとか

改善目標を作って、それを配偶者チェックにかけるとか

詳しい方法は書籍を読んでいただくとして、私が大事だと感じたポイントだけ書いておこうかと思います。

  • 改善を促すことが個人攻撃と受け取られないようにする

組織内でのハレーションとして、良かれと思った指摘が個人攻撃として受け取られてしまうとか、もっと良くなるよというつもりで放った言葉が本人を傷つけてしまって自尊心を奪っていくとか、そういうコミュニケーションの不具合が改善を阻害するようです。

改善を促す方も、指摘を受け取る方も、そのように受け取られないように、受け取らないようにする工夫が必要そうです。

  • 心の底から変わりたいと思うこと

結局のところ変わりたくないのであれば、やはり変わらないですよね。肺ガンになってからでないと禁煙しないとかそういうやつです。

  • 周りの人達に見守られながら改善する

人間は頭がよくて言い訳がうまい上に、意志が弱くてすぐに投げ出しちゃうものです(ダイエットの成功率とか考えるとイメージわきますね…)

だからこそ、周りの目を意識しながら、周りにサポートしてもらいながらでないと改善はできないよという話です。

あとは「人は必ず変われる、改善し続けていける」というメッセージを送り続けないと変われないよ、とも書いてあります。

この辺りをきちんと考えながら組織で取り組んでいければ、人も組織も変わっていけるのかもしれません。

この本で語られていることは、ロバート・キーガンの「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか」につながり、改善を重ねる組織、発達指向型組織(DDO)とはどんな組織なのかといった話に発展していくと思っているのですが、そちらに関しても次に書いてみようと思っています。