トップ企業の人材育成力 ヒトは「育てる」のか「育つ」のか を読んだらとてもよかった
トップ企業の人材育成力 ヒトは「育てる」のか「育つ」のか
ある人にオススメされたので読んだんですが、冒頭から学びがあって良かったので書評的に書き留めておこうかなと。
ヒトは「育てる」のか「育つ」のかとありますが、テーマはそこだけにとどまらず、社内広報などの話題も語られています。またそれがちゃんと人事施策とつなげて記されているところも興味深いです
人事施策の前に社内広報
「人事施策を本当に実現させるためには、施策の内容うんぬんより前に「社内広報(信頼)」の視点が必要不可欠である」
本にはこう書いてあります。
全ての仕事は「企画」と「運用」に分けられるが、とくに人事施策は「運用」がアウトソースもできないし大変。この運用をうまく回すにはまず経営と社員の信頼関係が大事で、小さな事でも約束を守るということを積み重ねることが大事、という感じでした。「エンゲージメント」と同じような考え方ですね。
これはとても納得感があります。
ピープルアナリティクスとHRテクノロジー
この本は各章、有名企業の人事パーソン(CHROなど?)が事例も交えていろいろ書いてくれる感じの構成になっていました。
最初はセプテーニの方。
ピープルアナリティクスの有効性、必要性とそれを行なっていくためのHRテクノロジーについていろいろと書いてありました。
ピープルアナリティクスに使える人事データは思っているよりいろいろありそうで、しかも定性的というより定量的にデータ分析し得るというのが印象的でした。
表題の「ヒトは「育てる」のか「育つ」のか」という内容はほぼこの章の話でのみ語られていて(他の章での話題は採用や人事の仕事の話にウェイトがおかれていて、人事パーソンではない自分からすると少し距離が遠かったし、内容が理解できるほど前提知識がなかった印象 汗)、興味深かったです。
ざっくりと書いてあったことをまとめると、社員の特徴・特性を定量的データから判別し、同タイプの社員が成長できたのと同じような環境をアレンジしてあげることができると、社員を狙って育てることが可能という感じ。
人事データの統合はいろいろなところで必要性が叫ばれているけど、ここまでやり切ってる組織はそんなにないんだろうな
本にはデータ統合の効果的な進め方(順番)なんかも書かれていて、非常に参考になるなと感じました。
おわり